この世のwannaからmeを守る

この世の罠から身を守る方法を考えていきます。

ニンゲン 45

分かりきったように彼は言う。
『アイツのだよ』
『もしかして他にも、まだ誰かいるんじゃないの?』
彼女は少しの可能性も祈るように、彼に催促する。
『もういないって、何回も確認したよ。それにこのブンタイはアイツのだよ、間違いない』
『ブンタイって?なにいってるの?』
『これだよ、これ』
そういうといつものように、彼は大袈裟にジェスチャーをする。
彼女はそれを嫌がるように、彼の手を睨む。
『はいはい…』
『癖だからしょうがないじゃん、そんなことよりさ、もう時間ないんだよね…正確にはあるけど』
『どっちだっていいよ、なんかいいことでも思い付いたの?』
彼女は不安感を苛立ったように、起伏の激しい人間のふりをする。
『病院に戻るよ』
思い出したように彼はそう言った。